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勉強会セミナーイベント「知っておきたいスタートアップビジネスと知財支援の実態」を開催しました!

2019年6月11日、特許庁は、ASCII STARTUP協力のもと、スタートアップにマッチした知財支援がわかる勉強会セミナーイベント「知っておきたいスタートアップビジネスと知財支援の実態 スタートアップ×知財コミュニティイベント by IP BASE(特許庁ベンチャー支援班)」を茅場町のイベントスペースFinGATE KAYABAにて開催した。

弁理士をはじめとした知財関係者と、スタートアップ企業側の関係者、双方が、スタートアップ支援のための知財戦略に関する理解を深め、意見を交換することを目的とした勉強会セミナーイベント。

イベントは2部制で、1部はスタートアップ企業支援経験のある弁理士とスタートアップ企業関係者のレクチャー、2部は登壇者のセッションという形式で進行した。オープニングとして、特許庁の進士氏がベンチャー支援の取り組み説明からスタート。


(経済産業省特許庁 総務部企画調査課 課長補佐(ベンチャー支援班長)進士 千尋氏)

「知的財産権は、ベンチャー企業の無形資産が模倣されるのを防止するものです。ところが、スタートアップ企業には、知財戦略の重要性に気付いていなかったり、重要性は知っていても何をやっていいのか分からなかったりして、結果的に十分な対策が立てられていないケースも見受けられます。知財戦略を立てる上で、どう動けば分からなかったり、詳しい専門家に出会えず、どうやってアプローチすればいいのか分からないのが、スタートアップ企業の現実だと思います」(進士氏)

第1部のセッションではスタートアップ企業を支援した経験のある弁理士として特許業務法人 秀和特許事務所に所属する下田弁理士。DRONE iPLAB 代表取締役社長で、ベンチャー企業エアロネクストのCIPOを務める中畑弁理士が登壇し、それぞれの経験を話した。


(DRONE iPLAB 代表取締役社長 弁理士 中畑 稔氏)

(特許業務法人 秀和特許事務所 弁理士 下田 俊明氏)

「弁理士として権利化業務にあたっている人なら、スタートアップ企業と関わるからといって、新たに特別なスキルが必要になるわけではないんです。どちらかというと、スタートアップ企業が置かれる立場の理解が必要だと思います。スタートアップ企業の担当者は、法律や知財などの専門知識に乏しいことも多く、大手企業の担当者と同じように話しても、うまくいきません。共通言語のレベル感を把握したり、相手と同じ目線に立って話すコミュニケーション能力が求められると思います」(下田氏)

第2部のパネルディスカッションは「弁理士とスタートアップ企業によるパネルセッション」の題で、第1部の中畑氏、下田氏に加え、スタートアップ企業メトセラより、岩宮氏と野上氏が登壇。進士氏のモデレートで進行した。


(メトセラ 代表取締役 Co-founder Co-CEO 岩宮 貴紘氏)

(メトセラ 代表取締役 Co-founder Co-CEO 野上 健一氏)

「下田先生は、知財戦略について、なにも専門用語がわからない中で、分かるように噛み砕いて教えてくれました。大きなフレームワークを提示してくれて、どんな手順で権利化を進めていけばいいのか、どういうゴールを叶える必要があるのか、という目線が生まれました。研究プランの相談にも乗ってくれたので、研究プランを描き、効率的に研究を進めることができたと思います」(メトセラ岩宮氏)

ベンチャー、スタートアップ企業がビジネスを推し進めていくためには「独自のサービス」、「製品」、「ブランド」といった知的財産を「特許」や「商標」で守るべき。こうした知財戦略は、スタートアップにとって必要不可欠だが、後回しにされがちな現実がある。また、スタートアップのビジネスは大手企業とは違った知財戦略が必要になるケースも多く、関係する弁理士や知財関係者は、スタートアップのビジネスモデルを深く理解している必要もある。

スタートアップ企業を支援した経験のある専門家と、支援を受けたスタートアップ企業側、両者の実体験に基づいた話をきいて、新たな発見のあった来場者も多かったのではないだろうか。