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勉強会セミナーイベント「スタートアップの資金調達と知財戦略の関係をつくる」を開催しました!

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2019年7月26日、特許庁は、ASCII STARTUP協力のもと、スタートアップにマッチした知財支援がわかる勉強会セミナーイベント「スタートアップの資金調達と知財戦略の関係をつくる スタートアップ×知財コミュニティイベント by IP BASE in 福岡(特許庁ベンチャー支援班)」をFukuoka Growth Nextにて開催した。

弁理士をはじめとした知財関係者と、スタートアップ企業側の関係者、双方が、スタートアップ支援のための知財戦略に関する理解を深め、意見を交換することを目的とした勉強会セミナーイベント。

イベントは2部制で、1部では特許庁による、スタートアップの知財戦略についての取り組みが紹介されたほか、福岡を拠点にするベンチャーキャピタリストより、大学発ベンチャーの知的財産の課題について講演があった。2部ではスタートアップ企業の支援に関わるゲストにもご登壇いただき、スタートアップ支援経験に基づいたリアルな視点から、より実践的なスタートアップの知的戦略に関し、ディスカッションが行われた。

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特許庁 総務部企画調査課 課長補佐(ベンチャー支援班長)進士 千尋氏

「知財戦略の重要性に気付いていなかったり、重要性は知っていても何をやっていいのか分からなかったりして、結果的に十分な対策が立てられていないケースも見受けられます。かといって、なんでも特許にすると、技術流出につながることもある。そこで、知財戦略が重要になります」(進士氏)

第1部のセッションでは、特許庁 総務部企画調査課 課長補佐(ベンチャー支援班長)進士 千尋氏が登壇し、スタートアップ企業を対象にした調査結果などを交えながら、スタートアップ企業における「知財戦略」の重要性を解説した。

第1部後半では、九州地域の大学発ベンチャーに投資を行なうQBキャピタル合同会社の代表 坂本 剛氏が登壇。「大学発」のスタートアップ企業ならではの、知財戦略の課題と重要性を説いた。

「大学発のベンチャーって多いのですが、起業時に、綺麗に大学からライセンスや譲渡をしてもらえるかが課題になることもあるのです。大学も儲けたいから、譲渡に多額の費用がかかることもある」(坂本氏)

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QBキャピタル合同会社 代表 坂本 剛氏

第2部で登壇したのは野村證券 法人事業支援部課長の野口 勝彦氏と、株式会社ドーガン・ベータ 取締役パートナーの渡辺 麗斗氏。

野口氏は特許庁審査第三部での特許審査業務(審査官)や、法律特許事務所での代理業務(弁理士)の経歴も持つ知財管理のスペシャリスト、渡辺氏は、九州に縁のある起業家への投資業務に従事するほか、起業相談窓口「福岡市スタートアップカフェ」の設立・運営にも携わるなど、スタートアップ企業に造詣の深い人物だ。

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左から野村證券法人事業支援部課長 野口勝彦氏、株式会社ドーガン・ベータ 取締役パートナー 渡辺麗斗氏

「スタートアップ企業の様子を見てると、特許の関係で自爆をしているケースが結構あるんです。学会誌で発表してから、事業化しようとしていたり」(野村證券法人事業支援部課長 野口勝彦氏)

「スタートアップ企業とプロジェクトを進めていると、誰にでも閲覧できるかたちで機密性の高いファイルが送られてきたり、甘いなと感じることもある」(株式会社ドーガン・ベータ 取締役パートナー 渡辺麗斗氏)

ベンチャー、スタートアップ企業がビジネスを推し進めていくためには「独自のサービス」、「製品」、「ブランド」といった知的財産を「特許」や「商標」で守るべき。こうした知財戦略は、スタートアップにとって必要不可欠だが、後回しにされがちな現実がある。また、スタートアップのビジネスは大手企業とは違った知財戦略が必要になるケースも多く、関係する弁理士や知財関係者は、スタートアップのビジネスモデルを深く理解している必要もある。

スタートアップ企業を支援した経験のある専門家の実体験に基づいた話をきいて、新たな発見のあった来場者も多かったのではないだろうか。