特別企画
スタートアップのための知財キーワード解説

第1回●「基本特許」とは?

【シンプルに表すと?】

先行技術では実現していない、新しいコンセプトを可能にした発明を含む特許。この技術をベースに、機能の追加や応用によって、多くの改良特許が生まれる。

「基本特許」とは何でしょうか?

IP BASE:特定のジャンルの事業をやる際に、絶対に使わざるを得ない、当たり前なこと、基本的なことを特許化したものです。これを権利化して持っていると、ビジネスとして非常に有利になる大変強力な特許です。

でも特許って、そもそも新しい技術だから特許になるのでは?

IP BASE:特許となる技術には、既存の技術をベースにしたものが多いです。何かしらの既存の技術をもとにそこに付加価値を付けて、新しいものを生み出しているのです。一方で基本特許は、まったく誰も思いつかなかった新しいコンセプトで、これまでにない世界が開けるようなイメージです。

一般にもわかりやすいものではAmazonの1-Click特許でしょうか。そのほかどんな特許がありますか?

IP BASE:そうですね。Amazonの1-Click特許は、技術的には既存のものを組み合わせたに過ぎないという意見がある反面、1-Clickで購入できるというコンセプトは新しく、特許の効力としては強力でしたので基本特許ともいえます。他に、有名なところで、iPS細胞、青色LEDに関して初期に出された特許などを想定されるとわかりやすいかと思います。

スタートアップは、基本特許を狙ったほうが良いのでしょうか?

IP BASE:スタートアップは資金面から多くの特許を取得することは難しいですし、基本特許を押さえておくことが特に大事です。ほかの人が思いつかないことを攻めていくのがスタートアップの存在意義だと思いますので、自分がやろうとしているビジネスにおいて絶対に必要になる技術を見極めて、守っていくことが重要です。

基本特許を持っていると、すぐに利益につながりますか?

IP BASE:最初は、基本特許があることの価値を実感できないかもしれませんが、製品、サービスがローンチされて市場が大きくなってくると、基本特許があることによってライセンス収入による利益も得ることもできますし、他人がその市場に入らないようにすることもできます。

即効性はなくても、市場ができると、あとから価値が上がるのですね。

IP BASE:その時に特許を持っているかどうかが大事です。