特別企画
スタートアップのための知財キーワード解説

第4回●「商標」とは?

【シンプルに表すと?】

ビジネスとして商品を製造、販売する個人・法人やサービスを提供する個人・法人が、その商品やサービスについて使用する名前やマーク。名前、マークは、文字、図形、記号、立体的形状で構成されていて、これらを組み合わせたものや、色をつけたものでもよい。

スタートアップは、商標のトラブルが多いと聞きます。

IP BASE:特許の場合、権利を侵害されてもなかなか気付きにくいのですが、商標は、名前やマークなので、見れば明らかにわかるため、権利を踏まれた相手はすぐに気が付きます。万が一、相手の権利を侵害してしまうと、面倒なことになります。

具体的には、どんなペナルティがあるのでしょう?

IP BASE:損害賠償としてお金を請求されることもありますし、すでに起業してサービスを始めているのに、会社名やサービスの名称を変えなくてはならないこともあり得ます。せっかくサービスをリリースして、いよいよこれから、というところで、トラブルになってしまうのは悲しい。特に、スタートアップには気をつけてもらいたいです。

新しいサービスがたくさんありますし、まず注意しなくてはいけないポイントですね。

IP BASE:他社の商標を踏んでいるかどうかは、「J-PlatPat」(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/)で検索すれば、自分で簡単に調べられますから、社名や商品・サービス名を決めるときは、必ず確認してもらいたいですね。商標登録も必須です。

実際の商標登録出願手続きは、弁理士にお願いしたほうがいいのでしょうか。

IP BASE:自分で出願することもできますが、どのような分野でその商標を使うのかという区分(カテゴリ)があり、自社の商品やサービスがどの区分に該当するかを判断するのがちょっと難しいかもしれません。

その区分を間違えると?

IP BASE:区分を間違えて登録してしまった場合、実際に使っている商品やサービスについて、商標を独占することや、他の人による似た商標の使用を阻止することができなくなる可能性があります。せっかく商標を登録しても意味がなくなってしまうのです。そういう意味では、専門家にお願いしたほうが安心です。特許はお金も時間もかかるのでハードルが高いですが、商標なら、一つの区分について出願し、5年間権利を保有するケースでは十数万円程度の相場で受けてくれると思います。