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第7回●「拒絶理由通知」とは?
【シンプルに表すと?】
特許出願の審査をした結果、特許要件が満たされていない場合に届く、審査官からの手紙。特許にならない理由が記載されている。決められた期間内に、審査官が指摘したことに対して意見を述べた書類(意見書)や、出願内容やクレームの内容を修正する書類(補正書)を提出すると、再度審査してもらえる。
「拒絶理由通知」とは何でしょうか?
IP BASE:特許を出願し、審査を請求すると、審査官から最初に届くお手紙です。すんなり審査が通ると、このお手紙は来ないのですが、ほとんどの出願には拒絶理由通知が来ると思います。「拒絶」という言葉はキツイですが、「ああ、お手紙が来たな」くらいの優しい気持ちで読んでもらえれば。
内容としては、どんなことが書いてあるのでしょう?
IP BASE:お手紙には、特許にならない理由が書いてあります。これもまた厳しい言葉が書いてあるのですが、そんなに気にしなくてもいいです。「ああ、そっか」と審査官の意図をくみ取り、どう対応するかが大事です。よくわからなければ、電話や聞いてくださってもいいですし、直接会って相談することもできます。
拒絶理由通知が来てもあきらめる必要はない、と。
IP BASE:あきらめてはダメです。じつはよく読むと「あれ、2カ所だけ直せばいいのか」ということもあるので。
この拒絶理由通知を読んで、知財専門家とクレームを調整しましょう、ということですね。
IP BASE:そうです。例えば、広い権利範囲(クレーム)を狙おうとすると、「さすがに広すぎますよ」と突っ込みが入ることがあります。その場合は、権利範囲をちょっと狭くするとOKになったりします。
あえて最初は広めに出してみて、拒絶理由通知を見てから調整するのも手ですね。
IP BASE:最初から狭くし過ぎると、その特許を大きくすることはできませんが、最初はある程度大きくしておくとギリギリのところが狙えます。これはどこの国でも行われているテクニックです。拒絶理由通知が届いてもびっくりせずに、うまく利用してください。