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第8回●「新規性」とは?
【シンプルに表すと?】
特許になるための要件の一つ。発明が公開されておらず、新しいものであること。出願前に公開されると新規性があると認められない。ただし、本人が公開した場合に限り、公開後1年以内であれば、新規性喪失の例外が認められることもある。
スタートアップの特許出願では、新規性が問題になるケースもよくあると聞きます。
IP BASE:特許になるための要件の一つに新規性、つまり新しいものであることが求められます。出願する前に公開されていないことが重要なのですが、スタートアップが弁理士事務所に駆け込むのは、たいてい論文や展示会で公開したり、プレスリリースを出したりした後なんですよね。
展示会で発表するのもNGでしょうか?
IP BASE:はい、NGです。展示会に限らずどのような形であっても、特許出願する前に公開すると、新規性がなくなってしまいます。
1回でもうっかり公開してしまったら特許は取れないのでしょうか?
IP BASE:基本的にはそうですね。ただし、「新規性喪失の例外」というのがあります。これは、特許の出願より先に公開してしまった場合の救済措置で、ざっくり言うと、出願人本人が公開した場合には、公開されてから1年以内に出願すれば、なかったことにしてあげます、というものです。
救済してもらえる可能性はある、と。
IP BASE:ただし、あくまで例外的な措置なので、必ずしもうまくいくとは限りません。基本は、出願してから公開するように、くれぐれも気を付けていただきたいです。