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知財の基礎情報や、先輩起業家のインタビューを紹介します。

AI編

AI編
IoTやハード、周辺技術とのクロスオーバーでの権利獲得

業種や業務、技術カテゴリーなど分野別の知財戦略を専門家にヒアリング。
当該ジャンルの起業・スタートアップに必須の基礎的な知識をお届けします。

テーマ:AI

 ここまでは、ソフトウェアの特許について色々と説明をしてきました。しかし、AI等の分野においても考えたいのが、ハードウェアの特許です。

 近年では、ソフトウェアの特許もかなり一般的になってきましたが、物理的に存在するハードウェアはやはり特許権との相性が良いと言えます。AI分野においても、ソフトウェアの技術とハードウェアの技術を上手く組み合わせることができれば、より強力な参入障壁を構築できる可能性があります。

 例えば、農園に特化した演算をする専用ハードウェア、特定の場所での情報収集用センサーなど、自社のビジネスで利用するハードウェアに工夫を行い、特許権を取得することができれば、自社のビジネスを展開していくうえで大きな強みになるかもしれません。もしこのようなハードウェアの特許権を取得できる可能性があるのであれば、是非、特許権の取得を検討してみましょう。

 ただ、残念ながらこのようなハードウェアの特許権も万能ではありません。例えば、ハードウェアの特許権等は一度販売すると消尽するため、近年主流となっているサブスクリプションモデルなどとはあまり相性はよくないかもしれません。

 繰り返しになりますが、重要なことは、このような特許権を取得しているから安心というようにとらえるのではなく、様々な観点から自社のビジネスの保護を考えることです。その意味では、技術的思想を保護する特許権のみを考えるのではなく、意匠権を利用して自社のシステムのUI(ユーザインターフェース)を保護する、商標権を利用して自社のロゴやサービス名等を保護するなども重要です。単に自社の開発技術で特許権を取得するだけでなく、様々な観点の特許や他の知的財産権をうまく活用して、自社のビジネス全体を成長させるような知財戦略を考えていきましょう。