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知財戦略⽀援から⾒えた スタートアップがつまずく14の課題とその対応策

3.おわりに

IPAS2018-2019を終えて(まとめ)

 IPAS2018-2019を振り返ると、以下の3点については、効果的に知財を守り・活用する上で共通して重要視される部分であると考えられます。

Point 1 ビジネスに連動した知財戦略を構築しましょう

 自社製品の想定顧客とニーズを具体的に検討することで、バリューチェーンの中で自社の強みがより明確になります。その上でコア技術の権利化やライセンス等の知財戦略を構築しましょう。

自社のコア技術や製品・サービスの強みとマッチングする想定顧客やニーズは何か
バリューチェーンの中で自社の強みを最大限発揮するには、どの工程を自社で実施するのか、誰と協業するのか
必要なのはライセンスのための特許か、他社からの侵害を防ぐための特許か等

Point 2  知財戦略を構築するタイミングを意識しましょう

 ビジネスの立ち上げ時やサービスのローンチ時等自社の技術を外部に公表する際には、知財について十分に検討しましょう。

ビジネスの立ち上げ、特許出願等にあたって、秘匿または権利化の見極めはできているか
他者との提携、外部生産委託にあたって、必要な特許出願等を終えているか、秘匿情報を機密性ごとに整理しているか
製品・サービスのローンチにあたって、必要な特許出願等を終えているか
契約締結や利用規約策定にあたって、今後の事業を見据えて知財条項を検討しているか等

Point 3  専門家をより積極的に活用しましょう

 知財専門家、ビジネス専門家は、多くのノウハウを有しているので、可能であれば定期的に両者同席の上で相談しましょう。

資金調達や企業連携についてビジネス専門家に相談する
自社技術の権利化や、より適切な権利範囲の策定に知財専門家を活用する
専門家に相談する際は自社の現状や課題の説明に加え、実現したい内容や方針・戦略等の説明を行う等

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