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第13回●「面接、面接活用早期審査」とは?

【シンプルに表すと?】

審査官と出願人(またはその代理人)との意思疎通を図るために、直接審査官に会って相談すること。特許審査の前に審査官に会って説明できる「スタートアップ対応面接活用早期審査」という制度もある。

スタートアップ対応面接活用早期審査

「面接」とは何でしょうか?

IP BASE:特許出願し審査請求をすると、そのうち審査官から拒絶通知などのお手紙が届きます。そこに「こういう風に直したらいいよ」と書いてあるのですが、初めて見た人には、よくわからないですよね。そんなときに「これ、どういうことですか?」と相談しに行くことです。

直接、特許庁に?

IP BASE:そう、直接です。直接、審査官にわからないことを聞くパターンもありますし、「こういう権利範囲に修正したら通りますか?」と相談するパターンもありますし、いろいろなやり方があります。一人で行くのは心細いでしょうから、弁理士さんなど専門家と一緒にいらっしゃることが多いですね。

試しにちょっと出してみて、審査官の反応を伺うために行くという話も聞いたことがあります。

IP BASE:1発で特許にならなくても、拒絶理由通知をもらってから考える、という人もいますね。権利範囲を広めにして出すと、たいてい拒絶されるのですが、そこからギリギリの線をどう狙って修正するかを考えるために面接で審査官の心証を探る、というのはあります。

こうした面接制度は、日本だけではなく、グローバルでも同じようにあるのでしょうか?

IP BASE:どこの国にもあるとは思いますが、日本では特に気楽に依頼できるかもしれないですね。拒絶理由通知のお手紙の下に「面接のご要望がありましたら、こちらにお電話ください」と書いてありますし、基本的にすべて対応しています。

親切ですね。ちなみに、あらかじめ面接官は決まっているのでしょうか?

IP BASE:基本的には拒絶理由通知を書いた審査官です。

本人に直接聞けるのはとても良いですね。このほかにも、「面接活用早期審査」というのもありますね。

IP BASE:出願後、一次審査結果通知前に審査官に会い、どういった特許を取りたいのか、という意向を説明できる制度です。

どのようなメリットがあるのでしょうか?

IP BASE:特にスタートアップの場合、今までの概念にはない斬新すぎる技術だったりすると、審査官に理解してもらえない可能性があります。そういうときは、実際に会って説明したほうが早い。審査では、技術としての正当性や一般性などが評価されるので、きちんと理解してもらうことは大事です。ぜひご活用ください。

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