5.3.1 ナレッジシェアプログラム
ナレッジシェアプログラムとはビジネス、知財の両方の面でのスタートアップ支援を通じて専門家の間で蓄積された知識=ナレッジを、他の専門家に共有するイベント型のプログラムです。
ねらい ①
スタートアップ支援の経験がなかったり経験が浅い専門家に対して知財、ビジネスの両面でメンター経験者の知識を共有する。
ねらい ②
スタートアップが抱える課題やビジネスの特徴を議論したり、理解することを通じて、新たな知識・知見の獲得や活動領域を拡大し知識を共有する。
イベント開催のフロー
企画段階
- 企画構成を決める
- 対象者・人数・時間を決める
- 登壇者を決める
- 実施方法を決める

周知
- 申込フォームを作成する
- メールで周知する
- リマインドの連絡をする

実施
- 進行表を作成する
- 講演資料を作成する
- リハーサルを行う
- アーカイブ配信のために録画する
- トラブルに備えてバックアップ体制をもつ

フォローアップ
- 参加者に参加のお礼をする
- アンケートへの回答を依頼する
- アーカイブを配信する
- アンケート結果を分析し、次回に活かす
実施方法について
ナレッジシェアプログラムでは、ナレッジの共有が目的であり、一方的な情報伝達ではその目的を果たせません。テーマに応じて下に示すような実施形態から適切なものを選択したり、組み合わせて実施することが重要です。
講演
1名の登壇者が特定のテーマについて話す形態
- メリット
- ・特定テーマのナレッジ共有に有効
- ・スライド形式で分かりやすく情報伝達できる
- デメリット
- ・ナレッジ定着が困難
座談会方式
複数名の登壇者が、特定のテーマについて対話形式で議論する形態
- メリット
- ・参加者が臨場感を味わえる
- ・意図したナレッジの共有に有効
- デメリット
- ・ナレッジ定着が難しい
- ・論点の設定で成果が分かれる
- ・ファシリテーターと事前準備が必要
グループディスカッション方式
用意した課題について聴講者が実際に議論する形態
- メリット
- ・ナレッジの実践と定着に有効
- ・議論の中に意図しない学びや発見がある
- デメリット
- ・課題で成果が分かれる
- ・ファシリテーターと事前準備が必要
Point!
ピッチ、ナレッジシェアプログラムでは参加者の属性から仮説を立てて、テーマ設定を行うと良いです。企画の中では「問い」を立てることで、登壇者や参加者から自然に意見を引き出すことができます。また、さまざまな実施形態を組み合わせることで参加者の興味を引き、参加を促すことができます。