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IPAS(知財アクセラレーションプログラム)運営の手引き

5.1.4 メンタリング

概要と準備

メンタリングのために結成されたチームへの依頼事項を明確化し、円滑に助言を行ってもらうための事務局が準備する内容の一例を紹介します。

事前準備するもの

留意点

役割分担などの説明資料

IPAS では、メンタリングチームのリーダーの選出をお願いし、メンター、スタートアップ、事務局の役割を定めています。

  • メンタリングではスタートアップ自身が積極的に資料準備などを行う必要があり、しっかりと目線合わせを行うことが重要です。
  • アソシエイトメンターは、スタートアップの課題に合わせて選出していることから、スタートアップの課題や事情と役割について、補足することが重要です。

支援計画と参考例

期間内に成果が得られるように目標や支援計画を立てています。

  • 計画自体が負担とならないように、簡単かつ暫定の位置づけで立案します。
  • 典型例となる支援計画を用意し、ビジネス診断と知財戦略の順序について相談できるようにします。
  • 典型例となる支援計画を用意し、ビジネス診断と知財戦略の順序について相談できるようにします。

議事録

メンタリングの内容を把握するだけでなく、当日の進行や、宿題が明瞭になるようにフォーマットを作成します。

ファイル共有手法

多量の資料を共有するため、メール添付による授受ではなく、安全かつ、利便性の高いファイルサーバ等を利用することが求められます。

  • 知財と情報はスタートアップの生命線です。セキュリティ基準やアクセス権利の管理を徹底しましょう。パスワードは使いまわしせず、すべて個別に設定しています。

日程調整

メンタリングを行う際の日程調整を効率化するために、日程調整ツールの利用や定期開催にすることが有効です。

Point!

事前に誰が何をするのか、事務局で想定しておくことが大事です。役割とゴールを明確化することで、メンタリングを効果的に進行することができます。
スタートアップ自身が積極的に取り組めるよう事務局は支援・促しをする必要があります。
時には、スタートアップを含まないメンターと事務局のミーティング(チームミーティング)を開催し、メンタリングの方向性をすり合わせることも効果的です。

基本的な進め方

メンターやスタートアップの負担を抑えながら、メンタリング時間を有効に使うため、事務局によるメンタリングのサポートの例を紹介します。いろいろな進め方がありますが、一例として参考にしてください。

メンタリング前後のフロー

準備、留意点

開催の数日前

開催日時、アジェンダ、副題事項をリマインドします。運営上のお願い事項や追加アジェンダがあればお知らせします。

会議依頼に全員が入っているか確認します。初めての連絡の場合、迷惑メールに紛れていないかも留意します。

メンタリングの進行

冒頭
前回の振り返り、予定アジェンダ、前回以降のメール連絡の内容、宿題準備状況を確認してメンタリングチームに進行を引き継ぎます。
会議中
議事録の作成をします。
曖昧な表現、音声不良の際は、リフレーズを依頼します。
ラップアップ
次回開催日、決定事項、宿題事項と担当者、調査結果納品などの関連日付のお知らせをします。

接続トラブルや、急な予定変更に備え、出席予定者の電話番号等がすぐに出せるように準備します。

会議が延長しそうな時は、事務局が積極的にカットインし、参加者のスケジュールを確認後、会議の進行を相談します。

会議の際に提示された資料で後で共有するものがある場合は、共有をお願いします。

メンタリングの終了後

資料を共有、議事録の確認依頼、次回開催の連絡、宿題の確認などを行います。

議事録フォーマットを進行に合わせて作成しておくと便利です。特に、冒頭で確認する内容、ラップアップで確認する内容は、記入欄をあらかじめ、設定しておくと便利です。

Point!

メンタリング開始直後は、事務局が積極的にアイスブレイクをすることで、円滑に進行します。
メンタリング中盤においては、アジェンダと結論を明示的に確認することで、予定通りの進行を助けます。
発言を逸してしまう参加者や脱線する参加者がいる場合には、別途聞き取りをすると良いです。

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